🗻 田貫湖は、静岡県富士宮市にある、富士山の絶景が楽しめる湖のひとつ。なかでも「逆さ富士」または「鏡富士」と呼ばれる光景――風のない天候が安定した日、湖面に富士山が美しく逆さに映り込む現象は、多くの写真愛好家や富士山ファンを魅了してきました。
特に秋・冬・春のシーズンは比較的天候が安定し、富士山頂に積雪が見られる時期でもあるのため、逆さ富士の美しさもより際立ちます。
📸 この逆さ富士をしっかり狙いたいなら、湖畔に建つ「休暇村・富士」への宿泊が最適です。1日の中でも風が吹きにくい早朝、空が白み始める頃に徒歩で湖畔へ向かい、運が良ければ、まるで絵画のような絶景に出会えるチャンスがあります。

今回は、筆者家族(夫婦+6歳&3歳の娘)で実際に休暇村・富士に宿泊し、私自身が早朝の逆さ富士を狙って出かけた体験をもとに、ベストな宿泊プランから、子連れで楽しめる湖畔のアクティビティまで、詳しくご紹介します。
(旅行時期:2025年7月下旬)
田貫湖とは?|逆さ富士やダイヤモンド富士で有名な絶景スポット
田貫湖(たぬきこ)は、静岡県富士宮市(富士山の西側)に位置する周囲約4kmの美しい湖で、周囲にはキャンプ場や遊歩道が整備されており、静かな湖畔散歩や家族でのアウトドア体験にも最適なスポットです。

標高650mの高原に広がる湖のほとりからは、雄大な富士山を真正面に望むことができ、湖面が鏡のようになって富士山が映り込む幻想的な「逆さ富士」や、4月と8月に季節限定で見られる奇跡の瞬間「ダイヤモンド富士」のスポットとしても全国的に知られています。
🗻 逆さ富士とは?
☀️ 晴天の日、風の無い天候に恵まれて湖面が鏡のように静まり返ると、逆さに映り込んだ富士山がくっきりと姿を現します。

この幻想的な風景は「逆さ富士」または「鏡富士」と呼ばれ、カメラマンたちの憧れの的です。特に秋から春にかけては天候が安定しやすく、雪化粧をまとった富士山の姿が湖面に映る、まさに奇跡の瞬間が狙えます。
🌄 さらに、早朝の方が風が穏やかで湖面が静まりやすいため、逆さ富士を鑑賞するには最も適した時間帯とされています。
日中になると、気温の上昇とともに風が吹きやすくなり、水面に波が立ってしまうことが多く、富士山の姿が鮮明に映らなくなることも。
🌄 ダイヤモンド富士とは?
💎 田貫湖では、年に2回(4月20日と8月20日の前後1週間くらい)、「ダイヤモンド富士」と呼ばれる超レアな現象も見ることができます。

これは、朝日が富士山頂から昇ることで、まるでダイヤモンドのように輝く絶景です。
✨ さらに、湖面が風のない朝に鏡のように静まり返っていると、富士山と太陽が湖に美しく映り込む「ダブルダイヤモンド富士」という奇跡の光景が現れます。

📷 この貴重な瞬間を見ようと、全国から多くのカメラマンが集まります。私がこの写真を撮影した日も、夜明け前から多くの人々が湖畔でスタンバイしていました。
📸 逆さ富士を狙うなら、早朝に湖畔にいるのがベスト!
逆さ富士は、風が穏やかで湖面が静まり返る早朝にこそ、美しい姿を見せてくれます。とくに日の出の時間帯は、空が明るくなり始めるタイミングと重なって、幻想的な富士山のシルエットが湖面に映える最高の瞬間が期待できます。
この絶景を逃さず収めるには、日の出前から現地にスタンバイしておく必要があります。
🗓 日の出時刻は日によって異なるため、下記のようなサイトで事前にチェックしておくのがおすすめです。
→日の出・日の入り時刻・方角マップ
とはいえ、田貫湖の周辺には宿泊施設が非常に限られているため、日の出に間に合うようにアクセスするには注意しましょう。
・富士宮駅周辺から:車で約30分
・富士市内から:車で約45分〜1時間
現地までの所要時間を考慮すると、田貫湖の湖畔に建つ「休暇村・富士」への宿泊が、もっともスムーズかつ快適に早朝の逆さ富士を楽しむためのベストな選択肢となります。

💡 次の章では、筆者が家族で実際に宿泊した体験をもとに、「休暇村・富士」の様子など、写真付きで詳しくご紹介します。
田貫湖の休暇村 富士|家族での滞在レポ
この夏、家族旅行の行き先に田貫湖を選んだ理由は、早朝の湖面に富士山が映り込む「逆さ富士」を撮影すること。そしてもう一つは、娘たちと湖畔でのアクティビティを思いきり楽しむことでした。

🏨 泊まったのは、田貫湖周辺では唯一の湖畔リゾート「休暇村 富士」で、離れにあるコテージタイプを選びました。通常タイプの和室・洋室とは異なる、離れにある一戸建てのプライベート空間で、自然の中での静かな滞在を満喫できます。

滞在中は、娘とタンデム自転車で田貫湖のサイクリングを楽しんだり、夜には手持ち花火で夏の思い出を作ったりと、ファミリーにぴったりの穏やかな時間が流れていました。(レンタルボートもやりたかったのですが、猛暑のため断念しました🥵)
次回また、秋冬〜春頃までに再訪したいと考えています。
🏨 施設名:
休暇村 富士
📍 住所:
静岡県富士宮市佐折634
🔗 公式サイト:
https://www.qkamura.or.jp/fuji/
💻 クチコミ総合評価:※2025年8月時点
楽天トラベル 4.68点/5点満点
→口コミを読んでみる
🏡 富士山を望むコテージに宿泊|子供ものびのび過ごせる空間
各コテージは、和室・洋室のある本館から徒歩数分の静かなエリアに点在し、1棟ごとに専用駐車場付き。車で横付けできるため、大荷物の出し入れもスムーズです。

🚿 コテージ内にはトイレや洗面台、シャワールームはもちろん、キッチンに冷蔵庫や電子レンジ、調理器具、食器類を完備。家族での滞在に十分な設備が整い、ホテルとは一味違うプライベート感を味わえます。

🍖 炭を起こす必要のない電気BBQグリルも設置されており、自分達で食材を調理するのも楽しそうでしたが、私たちは、ホテル会場での会席コースを選びました。(食事会場の様子は次項で紹介)

🛏 木のぬくもりを感じる広々空間には、秘密基地のようなロフトも。このスペースに布団を敷くこともできますが、私たちは下階のダブルベッド2台に親子4人、全員で寝るにも十分な広さで快適でした。

🐶 さらに、ワンちゃんと一緒に泊まれる専用の棟もあり、愛犬家にも嬉しい配慮がされているのが魅力です。
🍽 夕食は会席プランを選択|落ち着いた空間でゆったり
夕食と朝食のプランは、ビュッフェと会席の2つのスタイルどちらかで、私たちは会席プランを選択。食べるペースにも配慮をいただきつつ、スタッフの方が一品ずつ丁寧に運んでくださるサービスに、旅館のような特別感がありました。

ビュッフェと会席で、食事テーブルのあるエリアは別々に分かれており、会席の方が、広々として隣席との間隔も余裕あり。グループの人数に応じて、それぞれ半個室のようにゆとりのある空間で、「幼い子ども連れで周囲に迷惑がかからないか…」と気になることもありません。
🍣 料理は季節の地元食材をふんだんに使った内容で、朝夕ともに見た目も味も大満足。子ども用にはビュッフェ料理を自由に取り分けできるスタイルで、家族それぞれのペースでゆっくりと食事を楽しむことができました。
子どもの料理をビュッフェコーナーへ取りに行く際は、主食系・子供好みのメニューと食器類などが同じエリアにまとめられているので、料理を探しまわる手間も感じませんでした。

🍷 夕食では、終盤までのんびりお酒を楽しむ余裕もあり、盛りだくさんな内容に総じて大満足。美味しさはもちろん、見た目・サービスすべてにおいて完成度が高く、旅の思い出としても特別なひとときになりました。

♨️ 大浴場から富士山を望む絶景温泉
田貫湖の休暇村 富士には、男女別の大浴場があり、湯船に浸かりながら雄大な富士山の姿を望むことができます。晴れた日には、湯けむり越しに広がる絶景が旅の疲れを癒してくれる、まさに至福のひととき。

お風呂は自家泉源の天然温泉を使用しており、とろりとした肌ざわりの美肌の湯は、クレンジング効果にも優れていると言われ、湯上がりの肌はしっとりすべすべ。旅先でも肌のコンディションを整えたい方にもおすすめです。
🎇 夜はホテルの敷地内で手持ち花火
夏の夜の楽しみといえば、やっぱり手持ち花火。休暇村富士では、コテージエリアでの花火は禁止のため、本館玄関横の空きスペースにて。
🪣 花火をする際は、フロントで消火用バケツを貸してくれるので、玄関外の水道で水を入れて火の始末に利用しましょう。小さなお子さん連れでも、落ち着いて安全に楽しめるのが嬉しいポイントです。
🌙 宿の敷地内という安心感の中で、旅の夜を締めくくるひとときでした。
🚲 湖畔を親子でサイクリング|自然を感じるアクティビティ
今回の滞在で、二人の子どもたちが「一番楽しかった!」と口をそろえたのが、田貫湖の湖畔サイクリング。湖をぐるりと囲むように整備された遊歩道は、歩行者にも配慮しながら走れば快適で、富士山を眺めながら風を切る爽快感は格別でした。
🚴♂️ レンタル自転車の種類も豊富で、通常の一人乗りだけでなく、子どもと一緒に乗れるタンデムタイプやキッズ用の小型車も揃っており、家族構成に合わせて選べるのも魅力。さらに、体力に不安がある方には電動アシストタイプも用意されています。
💴 通常の自転車の利用料金は、30分300円/60分500円と、驚くほどリーズナブル。真夏の暑さの中でも、湖畔には木陰が多く、こまめに休憩をとりながら無理なく楽しめました。(電動アシストタイプの料金はやや高めになっています)。
🚣 ちなみに、湖ではボートのレンタル(6〜11月限定)も可能。ただし、今回は猛暑のため見送りに…。次回の訪問では、ぜひ挑戦したいアクティビティの一つです。
👜 持ち物アドバイス|快適に楽しく過ごすために
田貫湖での滞在をさらに快適に、安心して楽しむために、季節やアクティビティに合わせた持ち物を準備しましょう。自然が豊かな場所なので、虫刺されや日差しへの備えも忘れずに。
⚠️ 特に3〜10月あたりは、ブヨに刺されることが多いそうです。
🦟 虫刺され&自然対策
虫除けスプレー:日中の湖畔はもちろん、夜の花火タイムや朝夕の散策時にも必携。
長袖・長ズボン:夕方以降は特に蚊が出やすいため、肌を守る服装がベスト。
スニーカーや運動靴:芝生や遊歩道のサイクリング、湖畔の散歩では、サンダルよりもしっかりした靴がおすすめ。
🍖 BBQや自炊を予定している方へ
調味料やスパイス:塩・こしょう・焼肉のタレなど、お好みの味つけアイテムを持参しましょう。
紙皿・割り箸・ウェットティッシュ:備え付けの食器類もありますが、洗わずにそのまま捨てられてラクです。
クーラーボックス:備え付けの冷蔵庫もありますが、持ち込む食料品が多い場合はあると便利。
💡 その他あると便利なアイテム
帽子・日焼け止め:日差しが強い日中のアクティビティに備えて。
懐中電灯やランタン:夜間、ホテル〜コテージ周辺を移動する際にあると便利。
タオル多めに:湖畔でのアクティビティや汗拭き、急な雨にも役立ちます。
自然の中で過ごす時間を存分に楽しむために、初めて田貫湖を訪れる方も、参考にしてみてください。
早朝の田貫湖で逆さ富士を撮影しよう|おすすめスポットと行動プラン
田貫湖は、湖面に映る美しい逆さ富士が見られることで有名な絶景スポットです。特に朝の時間帯は、湖が静まり返ることで水面が鏡のようになり、富士山がくっきりと映り込みやすくなります。
高い確率で逆さ富士を見るためにも、比較的気温が低いことで、以下のような自然条件が揃いやすい早朝がおすすめです。
・快晴または雲の少ない状態であること
ここでは、田貫湖で逆さ富士を撮るための準備や持ち物、おすすめの撮影場所など、私自身の体験をもとに紹介します。
🕔 まずは日の出時刻をチェックしよう
逆さ富士の撮影には、空が明るくなり始める夜明け前後の時間帯が最も適しています。そのため、日の出時刻を事前に確認するのが第一歩です。→日の出・日の入り時刻・方角マップ
ホテル本館のフロントには、富士山と太陽のイラスト付きで「日の出時刻ボード」が掲示されていますので、チェックイン時に確認しておきましょう。

💡 富士山の山肌から太陽が昇る時期は、「日の出時刻」よりも「実際に山肌から太陽が見え始める時刻」の方が、遅い時刻になることに留意してください。
ベストな撮影場所までの移動やカメラの準備にかかる時間を考慮して、少し早めに現地に到着しておくのがオススメです。
📸 撮影スポットはここ!徒歩圏内のおすすめロケーション
撮影に適したおすすめポイントは、ホテル本館から徒歩で約10〜15分、コテージエリアからなら徒歩約15〜20分です。日の出前の薄暗い時間帯は、焦らず足元に注意して移動しましょう。
おすすめの撮影エリアは、湖の西側の遊歩道沿い。水辺の近くで、木々に視界を遮られない開けた場所では、よりクリアな逆さ富士を狙いやすくなります。
👜 撮影に必要な持ち物と準備リスト
逆さ富士の鑑賞・撮影を快適に、楽しい思い出として残すためにも、次のような持ち物を準備しましょう。
■ 三脚:スマホ撮影にも使える軽量タイプが便利。安定感のある軽すぎないものを選びましょう。
⏬ 私が愛用している三脚はこちらです。
■ 防寒着:田貫湖は標高が600m以上あるため、夏でも早朝の湖畔は少し冷えます。
■ 虫除けグッズ:虫除けスプレーや、長袖・長ズボンの服装、スニーカーなどで虫刺され対策を。
😴 前日の過ごし方も大事!早く就寝しましょう
朝早くからの行動になるため、前日の夜の過ごし方もとても大切です。しっかりとした睡眠を取っておくことで、翌日のレジャーや帰路までも、より活発に過ごすことができます。
♨️ おすすめは、夕食後に温泉でゆったりと体を温めておくこと。
天然温泉に少し長めに浸かることで、体の内側(深部体温)がじんわりと上昇します。そして、入浴後にその深部体温が下がっていく過程で、自然と眠気が訪れやすくなると言われています。
😪 この「体温のゆるやかな変化」は、質の良い眠りを引き寄せる鍵。旅先ならではのリラックス効果も相まって、ぐっすりと眠れるはずです。子ども連れの方は、少し早めに寝かしつけをして、自分自身も早めの就寝を意識してみてください。
まとめ|田貫湖で過ごす時間は、家族の心に残る特別な旅に
🗻 田貫湖は、美しい逆さ富士や豊かな自然、そして家族で楽しめるアクティビティがそろった、心ほどける旅先です。
湖畔でのサイクリングやレンタルボート、夜の手持ち花火、BBQなど、そして早朝の富士山撮影——どれも、親子で過ごすかけがえのない時間になるでしょう。
💡 宿泊は、湖畔にある「休暇村・富士」で。子どもたちにとっても、「また来たいね」と思える場所になるはずです。
日常を離れて、田貫湖でのひとときをぜひ楽しんでみてください。